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2011年3月20日 (日)

気が張っている人々 日常生活への回帰

先日、老健いっぷくご利用者が他の医療機関を受診する際にドライバーとして
借りだされました。我々の医療設備だけでは十分対応できない時にこのようなケースが
おきます。その時、時間に縛られていない私が今回ドライバーとして看護職1名とご利用者で
市内の医療機関に赴きました。

行き先のクリニックは非常に混雑していましたが、家人が先に受付等済ませて頂いたおかげで、20分ほど待てば帰れると判断し、私自身はクリニックの片隅で待っていることにしました。

メインの待合室から少し離れた15人ほどが座ることができるスペース。そこに一人でいましたが、5分ほどですぐに満席となりました。私、仕事で必要な本を読んでいたので、わからなかったのですがそのスペースにいるのは私以外、皆同じグループに属する方々のようです。

そこから、ほんとに興味本位で、「病院に同一グループでやってくる方々はどんな方々なんだろう」とあさましく会話を盗み聞きしてしまいました。

共通しているのが、全員、口調にメリハリがあり、聞き取りやすく、具体的であろう事実のみを話し、無責任な憶測はないようなお話をされていました。病院の待合室に来るようなイメージではありません。

一般的に病院の待合室に来る方々は、病気やけがを抱えられ、「元気がない」のが普通だと思います。

こんなしっかりとした口調をされたいる方々はいかなる方々なのか?もう興味津々となってしまいました。

福島から避難されてきた方々でした。

避難。そこから緊張感がずっと持続されているのでしょう。無意識に相手のいう事をしっかり聞き、確認し、自分から情報を発信する。平時の120%で頭を使われているように感じ取れました。気が張っているのでしょう。無意識に。

いたたまれなくなりました。その気の張り方、疲れるに決まっています。

何とか早く、完全とは言えなくても、日常生活への回帰ができることを願わずにはいられませんでした。

もう一度今回の災害で、個人で何ができるのか、考え直すことにすることにします。
皆さんも何か・・・・。 

T.K

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