看取りの研修を行いました:いっぷく2番館
介護老人保健施設いっぷく2番館では、身体拘束の廃止や感染対策といった研修を毎月開催しています。
1月は看護師長による「看取り」の研修です。
看取り=人生の最期という認識を持たれる方もいらっしゃると思います。施設においての看取りは、入所されているご利用者が年齢を重ね、経口摂取が出来なくなり寝ていることが多くなると、医師により回復の見込みがないと判断されます。そうした場合は、施設の多職種職員が協力し穏やかに最期を迎えられるようお手伝いします。
介護老人保健施設は、介護を受けながらリハビリをして在宅復帰を目指す場所ですが、それが難しくなり、終末期を施設で迎える方もいらっしゃいます。
そのような方の終末期の苦痛や不快感を取り除き、残された生活を「その人らしく」過ごせるようお手伝いしています。
・医師の指示により多職種協同体制のもと、ご利用者やご家族の尊厳を支える看取りに努める
・終末期の判断基準のひとつに「経口摂取が出来なくなり継続的に点滴が必要」な状態がある
・点滴により脱水は改善されるが、むくみとなり身体に負担をかけ、ご本人を苦しめる要因になってしまう
・看取りを行う際には、ご本人やご家族に対し、現在の状況や内容などをできるだけ詳細に説明をしなければならない
「医療法人社団しただ 看取り介護指針」を資料に、以上のような講義が行われました。
その後は看取りの対応についてグループワークを行い、次のような意見が出されました。
〇居室環境について実施すること
・照明や室温を調節するなど過ごしやすい環境を整備する
・居室に思い出の写真を飾るなど不安を和らげる
〇ご本人に対して実施すること
・衣服やお口の中を清潔に保つ
・皮膚を保湿して不快感を取り除く
〇ご家族に対して実施すること
・ご家族が納得のいくよう丁寧に説明する
・看取り期に入る前から積極的にコミュニケーションをとる
<取材を終えて>
看取りには色々な選択肢があって、ご本人やご家族の意見を尊重することが大切だと感じました。
看取りと聞くと難しく考えてしまいがちですが、看取りの時期を迎えた方にどういうケアをすればご本人の苦痛や不快感が減らせるか、そういったことを考えながらケアすることが大切だと思いました。
小澤
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