« ミニ運動会開催!! | メイン | 「下田の夏」到来 »

2008年7月10日 (木)

日常を醸し出すこと その2

カレンダーと時計

6/25のエントリーの続きです。

内輪の話で申し訳ないのですが、当法人理事長の北澤は、以前長岡の精神科がある病院で勤務医をしておりました。
そのときのエピソードを。

入院されている方々の中で同じような症状を持つ方のグループがあり、そのうちのお一人が同じような治療をしているのに何故か具合が良くならない。
そこで医師である北澤は会議を行いました。
普通このような病院での会議は医師・看護師あたりで行うのですが、ここで北澤がなかなか枠に当てはまらないことをしました。
医師・看護師はもとより、介護士そしてその病棟の運営に関わる全ての職種を集めミーティングを行ったのです。
そのメンバーの中には清掃の方、つまりその快方に向かわない方のお部屋の掃除をする方も含めたそうです。
(やりますね)。

そして、いよいよミーティングです。
医学的なことからミーティングを始めたそうですがやっぱりその方が快方に向かわない理由が分からない。

煮詰まっているうちに、清掃業務を担当している方から意見がありました。

「あの方のお部屋には、カレンダーがない。他の方の部屋にはあるのに・・・」

つまりカレンダーもない部屋で過ごしているうちに、日常から完全に切り離されてしまったようです。
曜日感覚も分からなくなってしまった・・・。
早速お部屋にカレンダーを取り付け、またそれが直接的な原因かは分かりませんがその方は快方に向かわれたそうです。
私たちも入院などした際には、日常から切り離された感じがしませんか?
私も何年も前に食中毒で5日ほど入院したのですが、たった5日にもかかわらず思考能力が日に日に落ちていくのが自分でも感じられました。

つまり私たちは入居された方々に対して、ご家庭で過ごされるような「日常」を感じていただきたいなぁと思っているのですよね。
そこは毎日がドラマである必要は無く、さりげない生活があふれている空間がいい。
当法人の職員が白衣を着ていないのもそんな理由からなんです。白衣ってとても非日常的光景ですよね。

たしかに急性期の病院、テレビの「ER」や「救命病棟24時」ではそんなことは言ってられない事態ではありますが、長期療養される方々にとって、毎日がドラマである必要はないですよね。
私たちも毎日がドラマであったら疲れちゃいますよ。

しかし「日常」って結構難しい。それは職員一人ひとりの心構えに大きく依って来るものなのですが設備として日常のリズムを生み出せないかと考え、現在当法人の入居施設の個室には可能な限りカレンダーを置かせていただいております。

また新しく出来たいっぷく2番館にはカレンダーのほかに各個室に時計も設置いたしました
(このカレンダー、時計は協力会社の皆さんが主旨に賛同頂き寄付してくださったものです。ありがとうございます)。

この「日常」を醸し出すこと。これからも法人の一つのテーマとして考えて行きたいと思います。Photo_2

T.K