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2009年11月24日 (火)

三条東別院 報恩講のごぼさま寄席

三条市の市街地に「ご坊さま」と親しまれている「真宗大谷派 東本願寺三条別院」という、これまたでかいお寺があります。

私T.Kはこのお寺の近くに住んでいるのですが、8年ほど前に東京から移住してきた当初、このお寺の大きさと、街の規模が違和感までもいかないまでも、うまくマッチしていないように感じたのですが、すぐに馴染むことができました。それは11月の初旬に行われる「お取り越し」でした。「お取り越し」とは、親鸞聖人の命日をしのんで行なわれる「報恩講」のことです。

ん?報恩講とは? え~、お取り越しの通称が「報恩講」だそうです。詳しくは以下お願いします。http://ja.wikipedia.org/wiki/報恩講

そして毎年このお取り越しに落語家の方々がいらっしゃり、「ごぼさま寄席」として親しまれています。そしてこれまた毎年、医療法人社団しただの外来診療では参加者を募り、街に繰り出し落語を楽しむのが年中行事となっています。今年はどんな様子だったのでしょうか?

T.K

Photo

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11月3日、文化の日。外来の御利用者とともに、恒例のごぼさま寄席に行ってきました。昨年は好天に恵まれましたが、今年は思いがけず寒波に見舞われ、悪天候の中、三条東別院まで向かいました。

本堂の中は観客でぎっしり(!)思ったより暖かでした。さて、演目が始まり、あちこちから笑いが聞こえます。三遊亭金翔さんは、金時師匠のお弟子さんです。東京外語大出のバイリンガルと紹介されていましたが、
御本人は専攻は日本語、だから「日本語」と「落語」のバイリンガルです、と言ってましが・・・・・・
大きな声で若々しい落語を披露してくれました。

真打の三遊亭金時師匠は金馬師匠の息子さんです。演題は五代目柳家小さんの名作、「笠碁」(かさご)の一席。
囲碁好きの大店のご隠居二人。しかし、二人ともヘボすぎて碁会所に行っても誰も相手にならないから、お互いに碁を打つしかないという・・・。そんな二人が些細な事から喧嘩別れ(!)。しばらくすると、碁好きのムシが疼き始めるが、お互い声が掛けづらく・・・という、ご隠居二人の意地の張り合いが何とも可笑しいというか、カワイイというか。結末は、各々でご確認下さい。

北見マキさんは日本マジック界の重鎮。日本手品の家元「養老派」の継承者です。イリュージョン等という大仕掛けなものよりも、ご年配の方は「手品」の方がとっつき易いのではないかと思います。どこかで見た事あるような手品ですが、何度見ても何がどうなっているのか分かりません。(だからこそプロのマジシャンなんですが・・・)ナゾはナゾのままに・・・・・でしょうか。

いよいよ大トリ、真打、三遊亭金馬師匠の登場です。前置きで「なんでも鑑定団」の話を出して骨董の目利きは難しいというところから、お話が始まりました。「はてなの茶碗」の一席。茶道具屋の金兵衛さん、通称「茶金」さんは大そうな目利きとして有名。品物を手に取ってちょいと首をひねれば、相場が10両、100両と跳ね上がるという御仁。ある日音羽の滝近くの水茶屋で何の変哲もない清水焼の茶碗を、不思議そうに見ては首を傾げて去って行きました。それを見ていた油の行商人の八っつあん。水茶屋の主人から強引に茶碗を買い取って茶金さんに持ち込む。茶金さんは「この茶碗は無傷なのに水が漏れる。一文にもならん代物や。」と八っつあんに言う。しかし、自分の所作のせいで、一文無しになって途方に暮れる八っつあんに10両の金を渡し、少しずつ返したらええ、とさとす。その後、近衛様(関白)が茶金さんを訪れ、例の茶碗を見て一筆お歌をお書きになった。その後、近衛様から茶碗の話が天皇様のお耳に入り、天皇様から箱書きと、お歌の短冊を賜ったからさあ大変・・・!!。とまあ、わけがわからないうちに、スゴイ事になった茶碗騒動の顛末は・・・・・?

今、若い人たちの間で静かな落語ブームなんだそうで。今度CD買ってみようかな。

演目終了後は、お楽しみ抽選会。金馬師匠と金時師匠のサイン色紙が当たるとあって皆さんワクワク。我が一行からは2名の当選者が出ました(メデタシ)。帰りはもう薄暗く、雨は小降りでしたが寒いのなんの!。
粟ケ岳が白いわけです。皆さんを無事に送り届け、スタッフも帰路についた次第です。来年も皆さん元気でご参加下さい。

Photo H.Y