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2008年2月26日 (火)

雪の精(金平糖の夢)

雪は空からの精のお使いたち。

一粒ひとつぶが赤、青、黄、白、金、銀、いろんな色した金平糖

遠くから雲になってはるばると旅を重ねてたどりつく。

「僕が先に地上に降りていくよ」

「私はもうちょっと先まで飛んで行くわ」

「お〜い おいてかないで」

「私はあそこの小山に行ってくるわ」

わいわいがやがやと雪の精は雲の中から降りてきます。

「ほ〜ら うまく降りれたよ」

「私 半分溶けちゃった」

真冬の三日月が笑顔で皆を見ています。

晴れ渡った雪原には金平糖達があちこちと踊り回っています。

やがて朝が近くなり、雪原は降り積もった雪で静かになります。

春になり、山に降りた金平糖も、畑に降りた金平糖もみんなみんな

水になり、野原や小川を駆けて行きます。

そしていつか大海原にたどり着き、再会をはたします。

それぞれがたどってきた道中のお話をわいわいがやがやと

交わしながら、また来る冬を待ちながら、眠りにつきます。

皆がぐっすりと眠りについたとき、グラスの中に小さな手が現れ、

金平糖たちは子供にすくいとられてしまいました。

合掌 北澤 幹男

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