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2007年11月28日 (水)

桃盗人

桃を盗みに、畑に忍び込んでいた。
小学生の私と友達は、ドキドキと破裂しそうな心臓を抱えこんでいた。
体をひそめながら、こそこそと甘い桃を夢見ていた。
塩おにぎりのおやつは子供にとって飽き々で、甘いおやつが欲しかった。
今だ!!! 二人は猛ダッシュで桃の木の下にたどりついた。
鈴なりの桃の実が、ダイヤモンドのように輝いて見えていた。
両手いっぱいに桃を抱えたかった。そして腹一杯に甘い桃を食べたかった。

突然 
「こらあー」
「お前達何してるんだ」
「桃盗むなあ〜」
という大きな声が、耳の後ろから聞こえたかと思った瞬間に、二人は捕まってしまっていた。

「勝手に畑のものを盗むな」
「一生懸命に手をかけて育てているんだ」
「どこの小学校だお前達は!」
散々としかられ、二人は泣きじゃくるばかりだった。あまりに怖かったのと桃が手に入らなかった悔しさとで大泣きをしていた。

「もういい」
「帰れ!二度と来るなよ!」
ほっとしてぼとぼとと帰る私たちの背中に向かって
「おい 待て!」の一声。
二人はもう一度、恐怖のどん底に真っ逆さまに落ちてしまった。

「お前達が盗った桃はまだ青くて食えん」
「この熟した桃を2個ずつ持っていけ」

北澤幹男

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