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2007年9月11日 (火)

中越沖地震からまもなく二ヶ月

震度6強のあの地震から早二ヶ月近くが経ちます。被災地においては地震前の生活に戻るにはまだまだ時間が必要です。お金では取り戻せないものもたくさんあります。被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。

私は震源地より直線距離で50kmほど離れた岩室に住んでいます。
7月16日は家にいたのですが、突然地響きのような音と物凄い横揺れに襲われ、とっさに3歳の息子を抱きかかえ外に出ました。私の住んでいる岩室も震度5強が観測され、まだまだ記憶に新しい中越地震を思い出さずにはいられませんでした。

当法人施設もかなりの揺れがあり、職員一同も騒然となりましたが
幸いご利用者の方々にも怪我をされた方はなく、施設にも物的被害はありませんでした。
皆様からお問い合わせの電話、お見舞いの電話を頂き、誠にありがとうございました。

その地震から約二ヶ月。被災地から離れている岩室にも地震による影響はあったようです。
岩室と言えば温泉です。温泉街中心にはかつての北国街道があり、岩室温泉は正徳三年(1713年)に源泉が発見され、およそ300年という歴史ある温泉地です。
傷ついた雁が源泉のお湯に浸かりその傷を癒していたという伝説もあり、別名霊雁の湯とも呼ばれています。Photo 写真はその源泉です。
また、岩室温泉は新潟県での芸者発祥の地とも言われ、今でも夕方になるとお座敷に向かう芸者さんをしばしば見かける事もあり、とても美しい温泉街です。
春夏秋冬問わず一年中賑わっている岩室温泉。
その中でもやはり夏休みの時期には多くの観光客が訪れ一段と賑やかな温泉街となります。その夏休みを前に
中越沖地震が発生し、少なからずこの岩室温泉にも影響が出ています。
地震発生から約二ヶ月、岩室温泉街では毎年と変わらずこの時期の週末にはたくさんの観光客で賑わって見えます。
しかし、地震発生直後では、岩室温泉の数ある旅館、ホテルでは、遠方からお越しになる観光客からの問い合わせが相次いであったそうです。
幸いにも岩室温泉での地震被害はなかったのですが、今新潟県内で起きている風評被害はこの温泉地にもあったのではないでしょうか。
被災地の被害はもちろんのこと、新潟県全県でいろいろな風評被害に苦しめられている方々の被害も甚大なものです。
秋になれば弥彦山スカイラインの紅葉と弥彦神社での菊祭りなど秋の行楽イベントがたくさんあります。
その頃までには何とか風評被害も治まっていてほしいのですが・・・

8月、お盆の一番暑い日に、岩室温泉街から車で10分ほどの海へ海水浴に出かけました。お盆真っ只中だったにも
関わらず海水浴客はまばら・・・。天気は海水浴にもってこいの夏晴れだったのですが、これも地震の影響、風評被害が
関係しているのではないでしょうか。柏崎刈羽原子力発電所の放射能漏れ、海に流れ出た放射能は人体には
影響はない程度、と言われていますがこれもまたもしかすると海水浴客を奪った原因の一つだったのかもしれません。
新聞見出しに「放射能漏れ」と大きく書かれて、私の様な放射能に無知なものは、「えっ??大変なんじゃない??」って思ってしまいます。
実際に漏れ出した量は、ラドン温泉9リットル分だそうです。(ラドン温泉??ってどんな温泉??)
その量がどれほどの物かわかりませんが、「基準値を大きく下回るもので人体に影響は無い」と新聞などでは書かれてありました。
しかし一時期、「新潟は危ない!!」などと言った噂も聞かれ地震の被災者をはじめ新潟県民にとっては心の被害もあったのではないでしょうか。

地震の影響は甚大で、被災地の方々はもとより新潟県全県、果ては日本全土、そして地球規模で影響が出てしまうと言っても過言ではありません。
原子力発電所の稼動が止まっている今、首都圏の電力供給のため、それを補うために火力発電量も増やして賄っています。
当然原子力発電に比べ火力発電はCO2の排出量も多く、これもまた大きな環境問題となっています。
こうして見ると、地震によってなかなか見えて来ない被害も多々あるのです。残暑の電力需要が高まる中、電力会社は節電を呼びかけてこの晩夏を乗り越えようとしています。地震は「揺れ」の物的被害、そして様々な風評被害だけでなく、地震の発生場所によっては果てしなく大きな間接的被害をもたらすと言う事にもなり兼ねないのです。そしてなによりも、被災者、風評被害に合われている方々の心身の被害は図り知れないものがあります。その目に見えない心の被害は私たちも決して忘れるわけにはいきません。

K.S

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